商標の先取りに関する問題

「民進党」の党名が民進党とは関係のない第三者により商標登録出願されている等、最近のニュースでも話題になっている商標の先取りとなるような出願に関することですが、この会社は数カ月の間に数百件もの商標登録出願をしております。

特許庁の検索サイトでこの会社の出願中の商標を確認する限り、将来的にどこかしらの法人等が使用するのではないかと思われるような商標や現在流行りの文言を商標としたものなど、統一性もなく多数出願していることが確認できます。

しかしながら、商標は出願人の業務に係る商品・役務について使用するものであることが登録要件の一つでありますが、商品・役務が多岐にわたり業務範囲が圧倒的に広すぎることで、この会社が実際に使用することに対して疑義が生じているのです。

過去の判例から言えることは、多くの場合このような出願は登録を受け得ないことになりますが、特許庁もこの件については注意喚起のアナウンスをしております。

アナウンスの主旨は、このような商標登録出願が既に存在したとしても、まだ出願されただけであり登録を受けている訳ではないので、本当に使用する(使用している)方には自身による出願を断念しないでほしいとの内容です。

このような問題は、日本では過去の出来事かと思っていましたが残念に思うばかりです。

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コメント: 2
  • #1

    airs (月曜日, 23 5月 2016 21:35)

    民進党の話しは知りませんでしたが、すぐ解党するから問題無かったりして(笑)
    特許や知財に関しての実務的なことも大事ですが、知財係争でこんな事例があったとか、最近の知財トレンド情報などを取り上げて頂くと参考になります。

  • #2

    管理者モリタ (月曜日, 23 5月 2016 22:19)

    コメントありがとうございます。
    そうですね。これから色々と皆さんのためになる情報を発信していきますので、是非とも参考にさせて頂きたいと思います。